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もの忘れ外来

もの忘れ外来|「ヴェルヴァーレ本陣クリニック」名古屋市中村区本陣通にある内科

もの忘れ外来

Medical

「最近もの忘れが多くなった、認知症かもしれない」と心配する人は少なくないと思います。また本人に自覚がなくても家族さんがみていて「何かおかしい、認知症ではないか」と思うこともあると思います。そのような場合にはお気軽にご相談ください。

当院のもの忘れ外来には、大きく3つの役割があります

  1. 単なるもの忘れと
    認知症を区別する

    もの忘れを自覚していてもそれほど認知機能が低下しておらず日常生活には支障がない状態を「軽度認知障害(MCI)」といいますが、MCIから認知症に移行するのは約10%と言われています。逆に言うと90%の方は認知症にはなりません。診察・検査をしっかり行って、しなくてもいい心配や不安感から早く解放してあげることは、もの忘れ外来の大きな役割だと思います。

  2. 「治る認知症」を
    見つける

    認知症にはさまざまな種類があり、中には早く気づいて治療をすれば治せる可能性が高いものもあります。頭部CT検査や血液検査を適切に行い「治る認知症」を見逃さず、治療につなげることが大切です。

  3. ご家族の方の
    困っている症状を治す

    現時点では治らない認知症も残念ながら多く存在しています。しかしそのような場合でも症状だけなら治せることがあります。「怒りっぽい」「幻覚を見ている」「食欲がない」「元気がない」「足が出にくい」「昼夜逆転している」などお困りの症状があれば一緒に治していきましょう。

治る認知症

慢性硬膜下血腫

頭蓋骨の内側で、脳を包む膜(硬膜)と脳の表面との間にゆっくりと血液がたまって血腫ができる病気です。軽い頭部外傷などで、頭の中の細かい血管が裂けたり切れたりすることが原因で起こります。頭を打ってから、数週間~数ヶ月後に症状が出てくるのが特徴で、高齢者や男性に発症することが多いです。血腫が次第に大きくなり脳を圧迫するため、認知症に似た症状が現れるのが特徴です。基本的には適切に治療を受ければ完治する病気のため、「治る認知症」の一つとして知られています。

甲状腺機能低下症

体全体の新陳代謝を促す甲状腺ホルモンが、何らかの原因によって不足している状態をいいます。甲状腺ホルモンが不足することで代謝が低下するため、全身のさまざまな機能が低下します。疲労感、汗をかかない、食欲低下、寒気がするといった身体的な症状のほかに、無気力や眠気、記憶力の低下、抑うつ、動作が遅くなるなどの症状もみられます。皮膚が乾燥する、髪の毛が抜ける、眉毛が抜けるといったこともあります。顔や全身がむくみやすくなり、徐脈になったりもします。不足している甲状腺ホルモンの薬を少量から服用開始し調整しながら治療を行っていきます。

正常圧水頭症

脳には脳室と呼ばれる空洞があり、この中にある脈絡叢という部分から脳と脊髄の表面を循環している脳脊髄液という無色透明な液体が作り出されています。水頭症は、この脳脊髄液の循環障害により、脳室が広がった状態をいいます。脳室に脳脊髄液がたまると頭蓋骨の内面に大脳を押しつけるような形になり、さまざまな脳の障害を引き起こします。水頭症の中でも脳圧に異常が見られないものを「正常圧水頭症」といいます。歩行障害、認知症、尿失禁といった症状が特徴的です。頭部CT検査で疑わしい場合、確定診断には髄液タップテストという検査を行います。これは、脳脊髄液を少量抜き取る検査で、前後で歩行や排尿、認知機能に変化が見られるかどうかを調べます。これにより症状が改善された場合は、正常圧水頭症であると診断されます。治療はたまり過ぎた脳脊髄液を調節するシャント手術を行います。

肝性脳症

肝性脳症とは、肝炎や肝硬変などが原因で生ずる精神神経症状のことです。肝臓の機能が低下して尿素を処理できなくなり、血液や髄液のアンモニア濃度が上昇し、脳にアンモニアが中毒物質として作用することが主な発症の原因と考えられています。初期症状は、倦怠感や睡眠障害、集中力低下、記憶障害、感情の変化(うつ状態、不安感)などで、周囲への気遣いがなくなり、だらしなくなるなどの人格・行動の変化ももたらします。文字を書く、計算をするといったことがしだいに困難になり、異常行動も多くなります。症状が進むと、興奮状態になり、暴れることもあります。最終的には完全に意識を失い、昏睡状態になってしまいます。肝性脳症の治療をすることで、認知機能が元に戻るのが特徴です。

ウェルニッケ・コルサコフ症候群

ビタミンB1の不足によっておこるウェルニッケ脳症とその後遺症であるコルサコフ症候群のことをウェルニッケ・コルサコフ症候群と呼びます。別名アルコール性認知症とも言われます。ビタミンB1が不足すると軽度から昏睡までさまざまな程度の意識障害、眼球運動障害、小脳失調を特徴とするウェルニッケ脳症を発症します。ビタミンB1が不足する原因はアルコール依存症がほとんどです。約80%に健忘症候群(コルサコフ症候群)と呼ばれる健忘を特徴とする後遺症が残ります。これは文字通り健忘を主とする病気で、理解力や計算などの能力は比較的保たれますが、記憶力が著しく低下する病気です。病気になる前の記憶が失われたり(逆行性健忘)、新しいことを覚えることができなくなったりします(前向性健忘)。

睡眠薬と認知症

多くの方が心配されている睡眠薬と認知症の話です。たしかに睡眠薬の種類によっては、もの忘れの副作用があります。マイスリーなどが有名です。ただこれは薬が効いている時のことを覚えていないだけで、薬が切れている時は問題ありません。ですので飲んでいるから認知症になりやすいというわけではありません。また認知症リスクが指摘されているベンゾジアゼピン系睡眠薬も、直接脳神経細胞に悪影響を及ぼして認知症発症に影響するのではないと考えられています。逆に認知症の初期症状としての不眠に対してBZ系睡眠薬を投与すると、認知予備能に損失が生じ、認知症が発症してくると考えられています。つまり認知症でない人が飲んでも認知症にならないが、認知症初期の方が飲むと症状が現れやすくなるということです。

治らない認知症

アルツハイマー型認知症

「アルツハイマー型認知症」は最も患者数が多い認知症です。男性よりも女性が発症することが多いアルツハイマー型認知症は、脳にアミロイドβという特殊なたんぱく質がたまり、脳細胞が壊れて死んでしまい減っていくことで起こります。このアミロイドβは加齢により増えやすくなるため、高齢者に多く発症しますが若年で発症する場合もあります。主な症状としては、直前の行動を忘れてしまう「短期記憶障害」、場所や状況、年月日などがわからなくなる「見当識障害」、その他「判断能力の低下」があります。またこれらの症状に、個々の性格や環境の変化などが加わることで、徘徊や物盗られ妄想といった行動・心理症状(BPSD)が現れる場合もあります。投薬治療などで中核症状やBPSDの改善を図ります。

レビー小体型認知症

初老期から老年期に発症する認知症の一つで、変性性の認知症の中ではアルツハイマー型認知症に次いで患者数が多く、約10~30%を占めるといわれています。患者は主に65歳以上の高齢者で、比較的男性に多いのが特徴です。レビー小体型認知症の人は、中枢神経系の一部や自律神経系にレビー小体という異常な物質が多く現れ、物忘れなどの認知機能障害、幻視、手足の震えといったパーキンソン症状などさまざまな症状が出ます。現時点では根本的な治療法はなく、早い段階で発見し、対症的に投薬治療や理学療法を行うことで生活水準の維持を図ります。

脳血管性認知症

脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などによって脳が損傷し、脳の機能が阻害されて発生します。脳内で損傷を受けている部位と、受けていない部位があるため、部分的に能力が低下する場合があります。例えば、記憶障害があるのに、本を読む理解力はあるといったように、症状にバラつきがあるため、「まだら認知症」とも呼ばれています。また、脳の前頭葉白質という部位に障害を受けるケースが多く、その場合は「感情失禁」と呼ばれる、急激な感情の起伏、抑うつ状態、意欲の低下などが見られます。また、脳血管性認知症の人に初期段階から見られる傾向として、歩行障害や排尿障害、手足の麻痺などがあります。

前頭側頭葉変性症

前頭側頭葉変性症とは、前頭葉や側頭葉前方が委縮してしまうことで引き起こされる認知症です。軽犯罪を繰り返すといった反社会的な行動を繰り返したり、感情の起伏が荒くなったり鈍麻したりする「前頭側頭型認知症」、言葉の意味などを理解できなくなる「意味性認知症」、言われたことをオウム返ししたり、ずっと同じ言葉を使ったりと、自発的な発語が減る「進行性非流暢性失語」。特に前頭側頭型認知症は家族さんが大変困る認知症です。

進行性核上性麻痺

進行性核上性麻痺とは、大脳基底核、脳幹、小脳など、脳の一部の神経細胞が少なくなってしまうことで起こる認知症のひとつです。後方へ転倒しやすくなる、眼球が下へ動かしにくくなる、体が固くなるといったパーキンソン病に似ている症状が起こります。しかし、パーキンソン病に用いられる薬の効果は低く、進行が速いという特徴があります。認知機能に関しては、記憶障害よりも注意力や判断力の低下が特徴的です。また進行すると嚥下障害が起き、食事をすることが難しくなります。予後不良の疾患です。