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睡眠外来

睡眠外来|「ヴェルヴァーレ本陣クリニック」名古屋市中村区本陣通にある内科

睡眠外来

Medical

睡眠障害とは、日常生活や健康に対して影響する眠りに関するトラブルです。

  • 眠れない
  • 起きられない
  • 睡眠中のいびき・無呼吸・昼間の眠気
  • 睡眠前ないし睡眠中の異常感覚・異常運動
  • 寝ているときの異常行動
  • 昼夜逆転などの睡眠覚醒できる時間の異常

このような症状がある方は気軽にご相談ください。
症状を細かく分けると次のようになります。

不眠症

睡眠障害の一つで、寝付けなかったり良質な睡眠が得られなかったりすることで日中の眠気、倦怠感や集中力低下、意欲や食欲の低下などにつながり、体や心に不調が現れる状態です。就寝から30分~1時間以上寝付けない「入眠障害」、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」、起床時刻の2時間以上前に目が覚めて再度眠れない「早朝覚醒」、眠りが浅く熟睡したという感覚が得られない「熟眠障害」の4タイプに分かれます。約5人に1人が不眠症状で悩んでいるといわれるまさに国民病です。女性に比較的多く発症し、加齢とともに生じやすいのが特徴です。原因は神経質な性格、ストレスや不規則な生活、薬の副作用や嗜好品の影響など多岐にわたります。気管支喘息による低酸素化が原因だったり、心不全や糖尿病などによる頻尿が原因となる場合もあり診断に注意が必要です。またうつ病などの精神疾患が原因の場合もあります。生活習慣を整えても改善されない場合は、気軽にご相談ください。生活習慣や環境の改善を行っても効果が出ない場合は、睡眠薬による薬物療法を行います。睡眠薬は服用を始めると手放せなくなるのでは、量が増えるのでは、副作用が心配、という印象を抱く人も多いですが、現在の睡眠薬は副作用も少なく自然に近い眠りへと導きます。

ナルコレプシー

時間や場所にかかわらず、突然強い眠気に襲われ、居眠りを1日に何回も繰り返してしまう病気です。古くから知られる過眠症のひとつです。泣いたり怒ったり笑ったりなどの情動の大きな変化を契機として、発作的に全身の力が抜けてしまう症状「情動脱力発作(カタプレキシー)」という症状を伴うこともあります。脳の中にあるヒポクレチン(オレキシン)を作り出す神経細胞(ヒポクレチン・ニューロンまたはオレキシン・ニューロン)が働かなくなることによっておこると言われています。思春期に発症することが多く、男女で有病率の差はないとされています。症状だけで診断することはできないので、睡眠検査室での検査が必要となります。夜に十分な睡眠をとっていたとしても、日中に突然眠気に襲われて寝てしまうことや、車の運転中などに突然眠ってしまうこともあるため、病院での治療が必要です。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中、呼吸が10秒以上止まる状態を無呼吸と言います。そして1時間あたり5回以上の無呼吸、もしくは呼吸が弱くなる低呼吸が発生している場合は、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。いびきを伴うことがほとんどです。無呼吸によって血中の酸素が不足してしまうため、睡眠時にしっかりと体を休ませることができなくなり、日常生活に支障を来すことも少なくありません。検査は自宅での簡易検査が可能です。簡易検査の結果から睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、さらに詳細を調べるため病院に一泊していただき睡眠ポリグラフ検査を行う方向で精査をします。肥満の人が多いため、まずは減量をめざしましょう。軽症の場合はマウスピースで改善を試みる場合もありますが、「CPAP療法」と呼ばれる鼻マスクを装着し、マスクにつながった機械から空気を送り込むことで呼吸を改善させるものが主流です。症状が進むと、高血圧や不整脈、動脈硬化を促進するという報告もあり狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの合併症を引き起こす危険性も増加するため、しっかりと治療を受けることが大事です。

レストレスレッグス症候群

睡眠時の身体の症状によって睡眠が妨げられる症状を睡眠関連運動障害といいます。「歯ぎしり」や「周期性四肢運動障害」などがありますが、代表的なものは「レストレスレッグス症候群(RLS)」です。これは別名「むずむず脚症候群」ともいい、静かに横になったり座ったりしている状態で、痛みを伴うこともある不快な下肢の異常感覚により、脚を動かしたいという強い欲求が起こる神経疾患です。
むずむず、チクチクする感覚、ひりひり熱い、虫が這うような感覚起こり、脚を動かすことで症状が軽減されます。夕方から夜に症状が重くなるので、不眠症の原因となります。鉄分の不足が深く関与しているとみられるほか、神経背側視床下部に存在するドーパミン神経核の機能低下などが関与していると考えられています。鉄やフェリチンなどを血液検査で調べ、鉄が不足している場合は補います。その他の場合はドーパミン受容作動薬の内服や貼り薬の貼付を使用します。効果不十分な場合は必要に応じて抗てんかん薬の一部を用いることもあります。

REM睡眠行動障害

高齢者に起こりやすい“ねぼけ”に似た症状で、「REM睡眠行動障害」というのがあります。眠っている間に夢体験に関連して殴る蹴るなどの暴力的な行動を起こし、パートナーやペットを驚かせたり、自身もケガをしたりするような症状が現れます。本来は夢を見ている時(REM睡眠時)は筋肉が弛緩して身体の動きは抑えられているので、夢の中で激しく動いても実際の動きに現れることはありません。ところがこの身体の動きを抑える脳機能が障害を受けると、実際の行動に出てしまうようになります。途中で目を覚まさせることが容易で、その時に「夢を見ていた」ことが自覚できるのも特徴です。医師の指導のもと投薬治療を行うのが効果的です。一般的な治療薬の他にも漢方薬を用いたり、メラトニン受容体作動薬を用いることもあります。

概日リズム睡眠障害

昼夜のサイクルと、体内時計のリズムがずれてしまっているために、夜から朝という一般的な睡眠時間帯に眠ることができず、日中の社会活動に影響をきたしてしまう睡眠障害です。一般的な夜更かしから夜勤などのシフト制労働、時差ボケなどさまざまなことが原因となります。治療には根本的な生活リズム改善が大前提ですが、効果不十分な場合にはメラトニン受容体作動薬を中心に、必要に応じて睡眠薬やビタミンB12などの薬剤を用います。

睡眠障害の検査

PSG検査

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)の診断に用いられる検査のひとつです。PSGは「ポリソムノグラフィー(Polysomnography)」の略で、睡眠中の脳波・筋電図・心電図・呼吸・酸素飽和度などの検査を行います。PSG検査は、睡眠中の呼吸・酸素飽和度・脳波・筋電図・心電図などをモニターすることで、睡眠時無呼吸症候群の診断や重症度の評価、治療効果の確認などに役立ちます。当院では呼吸数と酸素飽和度を測定する簡易PSGを自宅にて行っていただきます。

 

MSLT検査

MSLT検査(Multiple Sleep Latency Test)は、睡眠障害の中でも「ナルコレプシー」や「特発性過眠症」などの疾患を診断するための検査の一つです。MSLT検査は、一般的にポリソムノグラフィー(PSG)検査と組み合わせて行われることが多く、PSG検査の翌日に行われることが多いです。患者は、検査室で指定された時間に寝るように指示され、20〜30分間の睡眠を許されます。この睡眠テストを一日中繰り返し行い、患者がどの程度早く眠り、どの程度深い眠りをするかを記録します。この検査は、過眠症の主要な特徴である「昼間に異常なほど眠くなること」という症状を測定することができます。患者が眠りにつくまでの時間(潜眠期間)や、睡眠中の快適さや深さなどを評価し、睡眠の質や量、患者の日中の過眠症状を判断するための指標となります。MSLT検査は、過眠症や睡眠時無呼吸症候群などの疾患を診断する際に有用な検査であり、専門家による正確な診断に役立ちます。当院では行っていないため大学病院等へ紹介して検査します。

参照