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増えているMACの話。パソコン?ハンバーガー?非結核性抗酸菌症です。早めの検査診断が大事です。

・どんな病気?

非結核性抗酸菌症とは結核やハンセン病のライ菌以外の抗酸菌にかかって発症する病気です。毒性は弱いので症状は出にくいのですが治りにくく患者数は増えております。既に結核患者数を抜かしています。幸い人から人にはうつりません。

・抗酸菌って?

抗酸菌とは塩酸アルコールで脱色しようとしてもできなかったことから酸に抵抗するという意味でつけられています。厳密には他の種類もあるのですがマイコバクテリウム属の菌のことを抗酸菌と呼びます。水や土壌などの自然環境に生息している菌です。

・どんな菌がいるの?

ほとんどはMACと呼ばれるマイコバクテリウム・アビウム・コンプレックスです。約9割を占めています。次は治りやすいマイコバクテリウム・カンサシで4%、あとは治りにくいマイコバクテリウム・アブセッサスで3%です。その他にも40種類以上いるそうです。毒性はアブセッサス>MAC>カンサシの順番です。

・診断は?

痰の検査とCT検査です。痰の培養検査で2回同じ菌が出て、CTで特徴的な影があれば確定診断です。CT画像では①小さい影と気管支の拡張を認めるタイプと②結核みたいな真ん中に空洞を作る大きな塊を作るタイプと2パターンに分かれます。8割方は①の方です。治療でまた出てきます。画像診断はレントゲンでは困難です。当院はCT検査完備していますよ。即日検査可能です。

・治療は必要?

カンサシは割と治りますので原則治療します。MACは年齢・症状・検査結果で総合的に判断します。基本的には高齢者が多く、また毒性が低いので急に悪くはなりにくいので様子をみることも多いです。ただし血痰などの症状があったり、痰の中の菌量が多かったり、CT画像が上記の②だったりした場合には原則治療が必要です。アブセッサスは耐性菌が多く残念ながらとても治りにくいので専門病院を紹介させて頂きます。

・治療法は?

抗生剤治療です。治すためには3種類の抗生剤を約2年間飲み続けます。残念ながらそれでも再発してしまうことも多くあります。副作用も出やすいためよく相談することが必要となります。3剤内服が難しい場合にはエリスロマイシンという薬を単独で飲んで症状緩和に努める場合もあります。

・クラリスロマイシンには要注意

エリスロマイシンと似た名前の薬にクラリスロマイシンという薬があります。これはMAC治療のメインの薬になります。ですからこれが効かなくなると非常に困ることになってしまいます。MACと診断されている方はクラリスロマイシン耐性菌を作らないようにするため、カゼなどで安易に飲まないように気をつけましょう。

・まとめ

非結核性抗酸菌症と診断された場合は治療するにしてもしないにしても長い付き合いが必要となります。健康な生活がおくれるようにサポートさせて頂きます。一緒に頑張りましょう!

愛知県名古屋市中村区本陣通2-19

内科・内視鏡内科・糖尿病内科・整形外科

ヴェルヴァーレ本陣クリニック

院長 荻野仁志