大腸ポリープには、大腸がんになる可能性のあるポリープと、大腸がんにはならないポリープとがあります。がんにならないポリープは出血などの症状を引き起こす場合には切除することもありますが、ほとんどの場合、そのままにしても患者さんの健康に影響ないため、治療しません。

 

大腸がんになる可能性のあるポリープとしては、腺腫があります。腺腫は大腸内視鏡検査中に最も多く発見されるポリープで腫瘍です。腫瘍細胞は勝手かつ過剰に増えます。結果的に腺腫は自分で大きくなり、細胞自体が悪くなり、大腸がんになると考えられています。手術や抗がん剤などの治療を必要とするような大腸がんの大半は、この腺腫から発生すると考えられています。ポリープ状の腺腫が症状を引き起こすことはありません。症状が無くとも大腸癌検診の便潜血などでひっかかって行った大腸内視鏡検査において、この腺腫を発見し、それらを切除することによって、将来の大腸がんの発生や大腸がんによる死亡を大幅に減らすことができると報告されています。したがって、大腸内視鏡検査において腺腫を切除することは、患者さんのメリットになります。

 

もうひとつ、近年、大腸がんの原因として注目されているポリープに大腸鋸歯状病変(SSLSessile Serrated Lesion)があります。SSLも腺腫と同じように、自分で勝手に大きくなって、大腸がんになると考えられています。よって切除することにより大腸がんを予防できると考えられています。

 

しかしながら写真のとおり鋸歯状病変は正常粘膜との鑑別が困難でプロでも見落としがちです。下の写真を見ると薄い乳白色調のポリープがあるのが分かります。よく見ると血管もやや拡張しております。ただ上の写真のように遠目では分かりにくいです。私も常日頃から見落とさないように気をつけております。

 

大腸がんは年々増えているため症状がなくとも大腸カメラはぜひ受けていただきたい検査です。当院では体格や手術歴などに応じて使い分けるために2種類の大腸カメラを用意しております。送気は空気ではなく二酸化炭素ガスを使っていますので検査後のお腹の張りも少ないです。痛みに敏感な方にはマイケルジャクソンも愛用しすぎた麻酔薬を適切に使って寝てもらうこともできます。よろしくお願いします。

 

愛知県名古屋市中村区本陣通2-19

内科 内視鏡内科 糖尿病内科 整形外科

ヴェルヴァーレ本陣クリニック

院長 荻野仁志