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肥大型心筋症とつきあっていくためにするべきこと

・どんな病気?

心臓の筋肉が異常に分厚く肥大してしまい、心臓のポンプ機能が低下してしまう病気です。

日本心臓財団より画像引用

・症状は?

一般的な心不全と同じく動悸や息切れですが、悪化するまでは無症状のことも多いです。また肥大型心筋症は不整脈による突然死が多いのが怖いところです。

・原因は?

心筋のタンパク質の遺伝子異常や酵素異常などが考えられていますがはっきりとは分かっていません。単一の原因ではないと考えられています。

・診断は?

原則は心臓の壁が15mm以上に肥大していること、そして他の病気の合併症として心臓が悪くなる二次性心筋症を除外する必要があります。他の病気というのはアミロイドーシスやミトコンドリア病、ファブリー病、サルコイドーシス、心筋炎、薬物などがあります。

・検査は?

心電図・心エコーが基本です。心電図異常は75%96%の割合で出ますので、これから発見されることも多いです。心エコーでは肥大型心筋症の形態診断や心不全の評価を行います。

その他には必要に応じて造影剤を使ったMRI検査や遺伝子検査、心筋の組織を取ってくる心筋生検などが行われます。

・治療は?

①一般的治療

肥大型心筋症の閉塞の程度や合併症に応じて利尿剤や血管を広げる薬を使います。閉塞の程度が強い場合は逆に症状を悪化させることもあるので要注意です。

②突然死予防

肥大型心筋症の怖いのは突然死が起こりうるところです。激しい競技スポーツは原則禁止です。アミオダロンという薬は不整脈抑制効果がありますが突然死予防には限界があります。心停止や失神などの既往があるハイリスクの場合には除細動器の埋め込みが検討されます。

③圧格差の治療

閉塞の程度である左室の圧格差の治療としてまずは薬での治療が行われます。アドレナリン受容体β1をブロックして脈をゆっくりにする薬やカルシウム受容体をブロックして心臓の収縮力を抑える薬、ナトリウムチャンネルをブロックして不整脈を抑える薬などを使います。薬での治療が限界で症状が強い場合には外科手術やカテーテル治療が行われる場合もあります。

④心房細動合併の治療

心房細動という不整脈が起きると血栓と呼ばれる血の固まりができやすくなります。それが脳に飛べば脳梗塞になってしまいます。それを予防するために血液サラサラの薬が使われます。心房細動で脈拍の数が多いと動悸の症状が出るため脈をゆっくりする薬を使う場合もあります。その他にもそもそも心房細動を起こさせないようにするべくアミオダロンを使う場合もありますし、カテーテル治療で不整脈を治す場合もあります。

・やはり運動療法が大切

肥大型心筋症と診断されたら病気と付き合っていく必要があります。この場合もやはり運動療法が重要です。従来は突然死などのリスクもあり運動療法は見送られてきましたが、最近では日常生活動作レベルや生活の質の改善目的に運動療法が推奨されています。2018年日本のガイドラインでも推奨クラス2b・エビデンスレベルCで運動療法が推奨されています。ただやはり失神や不整脈などのリスクは高いのでメディカルフィットネスがおすすめです。当院はクリニック併設メディカルフィットネスでAEDももちろん完備しています。持病がある方もない方も大歓迎です。よろしくお願いします。

愛知県名古屋市中村区本陣通2-19

内科・内視鏡内科・糖尿病内科・整形外科

ヴェルヴァーレ本陣クリニック

院長 荻野仁志