本当に治療がいらない不整脈?期外収縮
- 2021年1月11日
- 循環器疾患
・どんな病気?
期外収縮とは通常の脈よりワンテンポ早く脈が出る不整脈です。これは心臓の電気信号が出始める同結節とは違うところから電気が流れることで生じます。心臓の上の方から出るのを上室性期外収縮、下の方から出るのを心室期外収縮といいます。
東京慈恵医科大学葛飾医療センターより画像引用
・症状は?
基本的には症状はないです。しかしこの不整脈が頻回に起こると動悸や胸の不快感を感じる人もいます。そういう方は治療が必要な場合がありますので要注意です。
・原因は?
ストレスやカフェイン、風邪薬に入っているエフェドリン、アルコール、加齢などが原因になります。もちろん心不全や心筋症などの心臓の病気も原因になります。
・検査は?
普通の心電図検査で分かることが多いですが、分かりにくい場合には24時間測定できるホルター心電図を使います。
・治療は?
ほとんどの場合治療は不要です。95%は治療不要と言われています。
動悸などの症状がある場合にはまずは薬物治療を行います。メキシチールと言われる薬が第一選択になりますね。心筋梗塞などの病気の既往によっては脈をゆっくりにするアーチストやメインテートなどを使用する場合もあります。
・アブレーション治療
薬物治療で効果不十分な場合は異常電気信号が発生する部分をカテーテルで焼き切るアブレーション治療が適応となります。
また心室期外収縮が10回に1回以上の割合で起こる人は心臓のポンプ機能が悪化する可能性があるために積極的なアブレーション治療が推奨されています。何もしなくてもいい不整脈があると言われた方はぜひ一度検査相談してみて下さい。よろしくお願いします。
愛知県名古屋市中村区本陣通2-19
内科・内視鏡内科・糖尿病内科・整形外科
ヴェルヴァーレ本陣クリニック
院長 荻野仁志